アベノミクスの行方

自民党が政権に返り咲き、2年5ヶ月経過しました。当時大きな失望感・閉塞感の漂う中、いち早く大胆な政策=“アベノミクス”を打ち出し、経済再生を目指してきました。政策の中心は①金融政策(緩和)、②財政政策(公共事業)、③成長戦略の3本の矢です。

①②を実行することにより、まず為替レート及び株価が大きく反応しました。現在では対ドルの為替レートは、80円/$から120円/$に、また株価は、日経平均9,000円から約20,000円となりました。自動車業界をはじめ大手輸出関連企業等は軒並み過去最高益を更新しているところもたくさん出てきています。

これが、いいサイクルで、取引先への波及(特に中小企業・下請)、雇用の拡大、賃上げ、設備投資拡大、個人消費の拡大、等に循環し、経済全体の底上げになることを期待したい所です。今後のポイントは③の成長戦略に掛かっています。

一方で、日本を取り巻く不透明、不安な要因もたくさんあります。まず、増え続ける借金です。国・地方を合わせた、国債・地方債の残高は1000兆円を突破して増え続けています。これは年間の国の稼ぎであるGDPの2倍を超えています。いやいや個人の金融資産は1700兆円あるから、大丈夫という声もありますが・・・?

次に日本はすでに人口減少に突入していることです。2008年より、人口は減り続けており、2014年は25万人程度減少したようです。25万人というと地方の中核都市の規模です。この傾向は少しずつ加速します。

続いて、少子高齢化に伴う社会保障費の増大です。年金・医療・介護の負担増は避けられません。消費税は2017/4から10%に上がりますが、将来更に引き上げせざるを得ないでしょう。

そのほか、原発再稼働を含むエネルギー問題、安全保障問題、TPP問題、外交戦略、地球温暖化問題等心配したらきりがありません。課題山積です。

日本はかつていろいろな困難に直面しましたが、その都度、粘り強い努力、知恵、工夫、勤勉さ、頑張りで乗り切ってきました。これからも総力を挙げ、日本の底力でさまざまな難題は必ずや解決されることでしょう。(相応の痛みは伴うでしょうが・・・)


記:管理部 雪竹 耕二

雪竹 耕二

管理部

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